シリーズ企画22回目は、現代美術家・八田豊氏を招待します。氏は美術教師として長年教鞭をとりながら、北美文化協会の代表的作家の一人として制作を続け、独自の手法で国内外で高く評価されてきました。その一方で、戦前戦後の福井の前衛芸術運動の指導者である故土岡秀太郎氏の精神を引き継ぎ、地方の文化運動にも尽力してきた稀有なアーティストです。50歳の頃に視力を失ってからも、芸術に対する情熱は未だ衰えを知らず、更なる作品制作に挑戦をしています。本展では、氏の70年以上にわたる作家活動の軌跡を、具象、抽象、ドローイング、カーヴィング、楮を使用した作品、約100点を通してご紹介します。
1930年福井県鯖江市生まれ。越前市在住。1951年金沢美術工芸専門学校(現 金沢美術工芸大学)美術科洋画専攻卒業。美術教師を勤める傍ら芸術活動をし、土岡秀太郎に師事。油彩画から60年代よりパルプボード、金属板など様々な素材による表現を展開し、1965年「第4回北陸中日美術展」大賞受賞のほか、数々のコンペで賞を受賞。幾何学模様を刻むカーヴィングなど独自の手法で国内外から高く評価される。80年代に視力を失った後は越前和紙の原料、楮を使用した作品「流れ」シリーズを制作。また国内外の作家を招集し、様々な素材に着目した現代美術展「国際丹南アートフェスティバル」(1993~)を毎年継続開催している。
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